ParasiteEVE II

 ―クオリティも高く、よくまとまった作品―
 
よく洗練されたシステムが、やっててストレスを感じさせません。前作では、アナログスティックをONにしていると、メニュー画面でのコマンド選択もアナログスティックで行なわなければなりません。そのアナログスティックも、ソフトウェア上での感度設定がかなり敏感で、スティックを倒しているつもりが無くても勝手に歩いていったりと、散々なものでした。その上、唐突にメッセージが表示されて図らずとも読み飛ばしてしまう、といったトラブルがよく起こり、プレイ自体がストレスフルな状態で行われていました。PE2ではゲームシステムの変更と共に改善され、このようなことはほとんどありません。(今回はほとんどが日本人のスタッフによって製作されたそうです。やっぱ洋ゲーは細かい所を気にする日本人には合いづらいのか?)

 
―大きく変更されたゲームシステム―
 
前作がRPGだったのですが、今回はアクション色の濃いゲームシステムになりました。このことについては賛否両論だったのですが、ころびやはPE1よりも先にPE2をプレイしたので特に違和感というものは感じる事はありませんでした。(知り合いはこの大きな変更にかなり戸惑ったといいます)

 
―難解だった操作方法、しかし・・―
 
操作感覚はカプコンの『バイオハザード』シリーズによく似ています。『バイオハザード』を遊んだことのある人は、わかると思います。当時ゾンビをスイスイと避けることも出来たころびやにとっては、たいして苦にならない、というよりもかえって楽な操作方法でした。しかし、前作に慣れきっていた人や、『バイオハザード』を未プレイだった人等には解りにくい、難解なものになってしまったようでした。慣れるまで時間がかかる上、逃げようとして敵に突っ込んでいったりと思うように操作できない為、慣れる前にやめてしまうという人も多く、期待をそがれてしまった人もいたとか。しかしころびやは、このゲームデザインにはこの操作方法が一番いいと思います。3D空間を移動するのだから、従来の2D的な操作方法ではいささか困難になってくる所が多いのです。まあ、深くは語りませんが。他にも、いろんな所を調べるのにも適した操作方法だと思います。

 
―様々な所にあるコメント―
 
いろんな所にあるいろんな物の前で○ボタンを押して調べてみると、アイテムやゲームの進行のためのヒント等がなくてもアヤによるコメントが表示されます。これのおかげでいろんな所を調べる癖がつくので、詰まることが少なくなります。それよりなによりも楽しいです。例えばモーテルのユニットバスの便器を調べると、「紙をきらしてる・・・どうでもいいけど」という全く役に立たないコメントを得ることができます。役立たないといってもその状況や世界観を演出するという重要な役割があるのですが。

 
―世界観の違い―
 ミトコンドリアの反乱。これがPEのテーマでした。今回もそうなのですが、マヤEVE メリッサEVEのように明確な意思を持ち、人間を淘汰して地上を支配しようというものではなく、NMC(ネオ・ミトコンドリア・クリーチャー)たちはただ生きるためだけに人を襲っているように思えます。この辺に大きな世界観の差が生まれます。少々、前作とのギャップを感じてしまいます。


 
この作品は秀作です。おもしろい。あとちょっとストーリーに面白みがあればよかった。でもころびや超おすすめの作品です。

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