ファイナルファンタジーIX

 ―やっとファンタジーにもどった!―
 
なんといってもバトル時のイントロでしょう。あれがなくちゃ始まりません。あれ以外でもオープニングの曲とかに何気なくいままでの曲を使っています。キャラクターも天野喜孝氏のイラストが解説書にものっています。解説書にはそのイラストでしたが、ゲーム中の顔イラストは違いました。しかし、全体的な雰囲気を考えると、ゲーム中の顔イラストはあれでいいと思います。天野氏のイラストが合うゲームはFF6やフロントミッションといった一風変わった個性のある世界観のゲームでないと、キャラ負けしてしまうでしょう。

 ―安心してレベル上げが出来る―
 実は、いままでのFFには不満がありました。それは、レベルアップ時に力+1などのレベルアップボーナスです。効率よく強くなるには、「いかにレベルが低い状態でレベルアップボーナスを使える状態にするか」が勝負になってしまうので、ころびやは好きくありませんでした。でも今回はそんなことはなく、基本的にレベルアップによる能力の向上が強さの要になっているので、安心してレベル上げができました。

 ―ファンタジックで綺麗なグラフィック―
 本当にきれいです。単に綺麗なのではなく、世界を感じさせてくれると言うか、今までのFFは絵の綺麗さだけが目立っていたのに対し、今回はファンタジーの世界がカットごとに広がっていきます。書き込まれているのに想像力がかきたてられ、FFの世界に引き込まれていきます。しかし、そのために読み込みが長くなってしまっている個所があり、PSユーザーには少々辛いかもしれません。

 ―戦闘でのテンポ―
 基本的には初心者にもやさしい作品なので、行き詰まって困ることはありませんが、戦闘中は常にATBゲージが増えていきます。この事と前述の読み込みの遅さが重なって、戦闘がしづらくなっている点が気になりました。入力してから発動までタイムラグが大きくあり、瞬時の判断が大きく影響するATB(アクティブタイムバトル)では入力された行動は既に時代遅れということも多くありました。


 ―他のキャラにも見どころを―
 ほとんどがジタンとガーネット姫のやりとりで、他のキャラの魅力を発揮できるイベントが少なすぎたと思います。ころびやはビビとスタイナーが好きでしたので、いつも連れていましたが、あまりこれといったイベントは見れませんでした。ついでに書いときますが最後の一人はエーコです。さらに、クジャのキャラがちょっと訳ありなので、ストーリー全体を通して憎める敵が欲しかったです。


 ―最後の敵に愛を―
 最初、敵はブラネ女王なのか?と思っていたらなんかゾーンとソーンが黒幕かななんて思えてくる。でも実は黒幕はクジャだった、と思いきやガーラントとかいうのが出てきて真の敵はこいつか?と思わせといて違い、やっぱりクジャだ!と確信したら最後に訳分からん奴が出てきてこいつがラスボス。これじゃ敵対関係がつかみにくいです。ここはFF4のように明確な敵、ゴルベーザのような奴を付けるとストーリーに締まりが出たと思います


 
ストーリーはよくある一般的なもので、演出もドラクエのような粋なものは無いですが、ファンタジーの世界に思いっきり浸れるので、FF6くらいまでは好きだったけどFF7からはちょっとがっかりした、という人には特にお勧め。当然、FF7,8が面白いと思っていた人も楽しめると思います。

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